鏡
鏡
振風苑の生活支援員は利用者様の担当として業務に関わりますが、学校の担任制とは少し違います。主として担当する利用者様の日中支援を行いますが、ウォーキングや食事支援、排泄等の介助などは担当以外の職員や看護師他勤務するスタッフ全員で携わります。
このため職員間の連携や情報の共有が大切になります。
一日の活動を終えて全ての送迎車両が帰苑してからスタッフ終礼となります。終礼では一日の活動の振返りを行い確認もれや見落としを防ぐ事にも努めます。さらに新人スタッフにとっては経験のある先輩職員からアドバイスがなされる事もあり支援の向上には不可欠な時間です。
一年前、振風苑の職員になったＩさんは、当初ハプニング続きでした。
管理者と私も含めて先輩職員から随分注意を受けていました。私たちの業務は利用者様という相手がいらっしゃる仕事なので、支援上のミスはそのまま利用者様にとって不利益となります。しかしいくら気を付けていても人間の行う事ですからミスはゼロにはなりません。新人職員さんの場合、慣れるまでは止む得ない事もありますが、Ｉさんのミスは私も初めて経験する事が多くハラハラドキドキの連続でした。暫く原因を探すために交換日記のような事もしてみました。
あれから一年、今ではＩさんは溌溂として利用者様のサポートを行っています。Ｉさんは大変真面目な方で、辛抱強くてどんな業務も精一杯行っているため、一年経過する頃には支援力もぐんとアップしました。さらに独自の知識を生かして今では学習活動の要となり、次々に利用者様が楽しみながら学べるカリキュラムを構築しています。他のスタッフからも信頼されるようになりＩさんは毎日嬉々として働いています。
Ｉさんから学んだことは「あれこれあっても大丈夫！ハラハラドキドキしても大丈夫！」という事でした。!(^^)!
思うに、利用者様に元気で過ごして頂くためには、私たち職員も元気でないと良い関わりは生れません。利用者様のおかげで私たちは日々成長させて頂いています。利用者様は鏡のような存在です。
