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障害者支援施設 振風苑

スぺクトラム

スぺクトラム

アメリカ精神医学会による精神疾患の分類は2013年DSM-5に改定されました。その時にこれまで自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症など分けられていたカテゴリーをスぺクトラム(連続帯)という一つの大きなカテゴリーに統合しました。スペクトラム?何だろうという疑問が残りました。幾つかの書物や参考文献等を開いても、何故スぺクトラムのかすっきり理解する事が出来ませんでした。

 ある書物には、精神疾患の発症のタイミングや症状としての表れ方に様々な個人差がありその境界は判別し難く、重複する症状も見られるため、はっきり線引きをせずスペクトラム(連続帯)の中に統合した…とありました。多軸診断ではなく多元的診断という解釈もありました。

 そんな時、「疾病は病気かそうでないか。障碍があるのかないのかという二つの境界(選択肢)ではなく、精神疾患は誰もが罹りうる疾患であり、例えば0%~100%の範疇の中に誰もが罹患する可能性があり、私たちはその中に生きている。その病気の度合いが人によっては20%であり、30%であり、100%かも知れない。しかし私たちは皆その連続する世界の中に生かされ生きている…」正確にはこの文章の通りではありませんがこんな内容で書かれている文章に出逢いました。
 二つの世界には良いか悪いか、失敗をするのかしないのか…結果・結論重視の世界があります。障碍や疾患を単に悪いこと良くない事と捉える世界が見えてきます。連続する世界の中には誰もが包括され、努力の過程や物事の背景などを踏まえて、自分も他の人も共存する世界が存在するように思えました。スぺクトラムという言葉がようやく私の中で腑に落ちました。

 岡本法治さんの書かれた色紙の中に「すべて御光のうちにあり」という言葉があります。阿弥陀様からご覧になった私たち一人一人はみんな阿弥陀様の光りの内に生かされている…スペクトラムと阿弥陀様の言葉どこか似ているような気がしました。

 

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