元気で明るい愉快な仲間たちが、日々の活動を展開しています。笑いあり・珍騒動あり・パワーあふれる振風苑です。 是非一度遊びに来てください。 見学随時OKです。

障害者支援施設 振風苑

修業・入苑式への思い

修業・入苑式への思い

 ゆかいななかまたちは本番さながらに、明日の式典のリハーサルをおこなったり、お持ち帰りのお菓子の包装シール貼りや袋詰めなどを行いました。
Yさんはお菓子を上手に袋に詰めていたとスタッフのHさんから聞きました。時々私も両手の荷物が抱えきれないとき、Yさんに応援をお願いする事があります。ニコッと笑顔で微笑んだ後すぐに応援を引き受けてくれます。
   
 以前、障碍者支援施設(入所)に勤めていた時の事です。入所施設ですから、皆さんは一年の大半を施設で生活されていました。たまにご家族様が面会に来て下さったり、外泊される方もおられましたが日々の生活に大きな変化はありませんでした。
 美味しい三度の食事も、温かいベッドもありましたが、屋外に出る事は少ない生活でした。規則正しい生活ではありましたが窓から見える四季の移ろいを見ながら、当時の利用者さまが最も渇望されていたのは、生きがいと自由だったような気がします。
 悲惨な事故や事件から利用者様を守るためには、止むを得ない事情もあります。でも仕事を終えて帰宅する職員を見つめる皆さんの瞳には悲しみとも諦めともつかないものが漂っているよう感じました。来る日も来る日も単調な生活です。節目も区切りもなく「生活」という時間が流れると人はその表情から生気や覇気が薄れて行きます。
 暮らしの中に節目があれば…誰かに認めてもらえる場があれば…
そんな思いから「修業式」に対する思いが膨らみました。
紙きれ一枚かもしれませんが「修業証書」は一年間の努力の証です。
長期入所ともなれば「就業証書」が一枚また一枚と増えます。その数だけの時間が刻まれてゆきます。どこかの節目で特別に祝福される機会があればなおさら素的だと考えました。
 でも私の提案は、当時の管理者には受け入れてはもらえませんでした。
無力でした。でもこの思いはずっと心の中で消える事なく膨らんでゆきました。
 人生という時間の中で、ご家族様や多くのなかまから祝福される日は特別です。人の成長や生きがいにはこの特別が必要です。
利用者様は振風苑を通じて社会参加を実現されています。社会と関わる中でそれぞれの人生の主役であり、かけがえのない一人です。
 振風苑の修業式は社会人として日々努力されている皆様へのエール、入苑式はそんな先輩方と一緒に社会人としてこれから共に頑張りましょう。という思いがこめられています。同日に行うために「修業・入苑式」になりました。

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